真夜中の大移動

真夜中の大移動

家の周りの田んぼの田植えが終わったので、また一斉にカエルが鳴き始めた。 田んぼに水をはる前は、全然見かけなかったのに。 いつのまにかすごく増えていた。 いったいあれだけの数のカエルたちは、どこからやってくるのだろう? 不思議でしょうがない。 カエルその1 「おい田植えが終わったみたいだぞ」 カエルその2 「そうか、んじゃ、今年もそろそろ出発すっぺなあ」 カエルたち全員「んだ。行くべ行くべ」 って、群れをなして、ゾロゾロゾロゾロ大移動でもするのだろうか? おっとちがったピョコピョコピョコピョコ大移動するのだろうか? わたしたちが眠っている間に? げこげこ。

空と雲

ゆうがた。自転車に乗って買い物に行った。 まだ外は明るくて、夕焼けも出ていなくて、象のようなカタチをした、もこもこっとした非常に立体的な雲が3つだけ、浮かんでいた。 ふたつの雲は寄り添うように、あとのひとつは、ふたつの雲よりも小さくて少し離れたところに浮かんでいた。ふたつの雲とひとつの雲は向き合うように浮かんでいた。 お父さん象とお母さん象と子象のように見えた。 まるでマグリットの絵画を見ているようだった。 買い物を終えて外に出ると、あたりはすっかり暗くなっていた。自転車をこぎながら空を見上げると、空の様子は先ほどとは、がらりと変わっていて、墨絵で描いたような煙のように黒くて薄い雲の群れが、山に向かって流れていた。 象のカタチをした雲は、もうどこにもなかった。

若葉の季節に

朝から町内のドブさらいの日だった。 私は、今回、消毒用の粉を町内中にかけて回る役目だった。 かなりの距離を粉をかけながら歩いた。移動する途中仰ぎ見た山々の緑が美しかった。山の頂には、うっすらまだ雪が積もって いた。 それぞれの木々に若葉が青々と茂る新緑の並木道を歩いていった。 すっごい爽やかな気分だった。 ここって、本当に自然が豊かで、空気が澄んでいて、景色の美しいところだったのだと、再認識させられる。